2006年 12月 05日
オカルト秘密結社メンバーがアメリカや世界を動かしているようで…-2
 前回、「オカルト系秘密結社メンバーがアメリカや世界を動かしているようで…-1」で紹介したようなスカル・アンド・ボーンズやフリー・メーソンといった近現代ヨーロッパやアメリカのオカルト秘密結社が、いかに我々の生活する社会に影響を与えているか、その本質的な部分を考察・指摘したのが、シュタイナー研究家・高椅巌氏による「千年紀末の神秘学」という本です。

「千年紀末の神秘学」 高橋 巌著 角川書店刊 P185~189より
 そういう権力的、唯物的な近代ヨーロッパ社会の基礎をきずきあげたのは、イギリス帝国主義ですが、その帝国主義は、十九世紀以降の産業社会において、キリスト教聖職者でも国王や官僚でもない第三身分、ブルジョアジーが中心となって大発展を遂げました。
 帝国主義がなぜ恐ろしいかというと、その基本にブルジョワジーの新しい体制があるからです。ブルジョワジーは、十六、十七世紀のころは新興の階級でしたので、自分たちの体制の核心部分に新しいヒエラルキアを組み込むために、オカルティズムの研究をしました。その意味でヨーロッパの新しい文化なり新しい精神なりの基礎にはオカルティズムがあり、そしてそのオカルティズムの代表がフリーメーソンなのです。
この神智学、人智学とフリーメーソンとの関係は、今日では曖昧になり、混同されています。

フリーメーソンのヨーロッパ支配

 まだ十八世紀のころの、ブルジョワジーのイデオロギーとしてのフリーメーソンは、ゲーテもヘルダーもモーツァルトもそのメンバーであったように、霊的な世界との関係をつける、純粋に精神的システムでした。ところがそのブルジョワジーが、十九世紀になって、帝国主義体制の主体となり、権力を握るようになった時、自分たちの文化の根にあるそのオカルティズムを、権力の道具につくりかえたのです。それが十九世紀以降のフリーメーソンの実態です。
 それ以来ヨーロッパには、さまざまな結社やオカルト・グループができて、今日のロータリー・クラブにまで及んでいます。その中心になっているのは産業界を背負っている人たちです。
(中略)
 フリーメーソンと名乗らないグループもあります。政治集団をつくったり、社交クラブをつくったり、労働団体をつくったり、先進国首脳会議をひらいたり、さまざまですが、基本的にはフリーメーソン系であることを見ないと、現代社会の本質が見えてこなのです。
 フリーメーソンには三十三とか、九十とかの位階があって、メンバーはその位階を一段一段上に上がっていきますが、このかたちくらい、典型的に権力を表しているものはありません。結社に加入して、何段階目化になったということは、すでに権力に組みこまれたということで、残るのは、いかにさらに上に登っていくかということだけです。そのトップにはどういう存在がいるかというと、オカルト的な文化教養を身につけた権力者がいます。
 その人たちは、大体すごい財産家です。財産家は、いかにして子どもにそれを相続させかが大問題です。ですから変な人間に自分の娘を嫁にやったら大変だとか、自分の息子の嫁には自分の家に見合っただけの財産家出ないと、自分の財産が分散してしまうとかという不安感につきまとわれています。たった数億の財産でもそうなのですから、それが何兆何千億という財産になったら、当然自分の財産をいかに子孫に伝えるかが大問題になります。
 オカルト結社のオカルトとは基本的に何なのかというと、ある人物がこの世で巨大な権力と財力を身につけたときに、自分が手塩にかけて育てた人材と財産を死後になっても管理するためのシステムなのです。自分が死んだ後でも、自分の権力を失うことなく、死者として、いかにこの世に遺した人々に影響を与えうるか、いわゆる魔術というのは、基本的にはそのことをめざすのです。権力者が魔術儀式に関心を持つのは、そういうところからきています。
 結社のトップは、魔術的な儀式の中で、霊媒を通じて語る死者の言葉にしたがって、態度の決定をします。結社とは自分が死んだら、自分が霊媒をとおしてこの世を支配できると思えるようなシステムなので、金持ちになり、権力を身につければつけるほど、結社の存在が重要になってくるのです。

 このような結社が今日いろいろなかたち存在しています。私たちが無意識に、あるいは感情の次元で唯物主義者となり、権力主義者になりますと、自分の周囲のそういうヒエラルキアになんとなく惹かれていくのです。たとえば身分の高い人のそばに居れば、その人と親しくなって、その身分に自分を近づけたいと思います。その人の中に権力主義と唯物主義があるから、そういう気持ちになるのです。
  法華経にはおもしろいことが書いてあります。自分を信頼できない人は、何をしたらいいかというと、まず第一に国王や貴族に近づかないことだ、というのです。法華経にはちゃんとそういうことが書いてあります。ところが今の時代の人びとの中で、自分は良心的な市民であり、物だけで生活しているのではなく、文化も教養も大事だ、と考えてる人は、心の奥底では権力主義者なのです。そして権力主義者であれば、必ず同時に唯物主義者なのです。これは間違いありません。そういう唯物主義者は必ず、社会の中には立派なヒエラルキアがあって、その中に組みこまれれば自分の身は安全だと思い、そのヒエラルキアに組みこまれたいと思っています。そのようなヒアラルキアは大企業という形でも存在します。そしてその企業が大きければ大きいほど、国際的な性格を持ち、そして国際的な性格を持つと、必ずフリーメーソンのような結社の支配を受けるのです。
 こういう唯物的な世界が今日のヨーロッパ、日本を覆い尽くしていて、われわれの中に権力主義と唯物主義があるということをまず確認したかったのです。
 それが確認できれば「悪人正機」注1)で、われわれが仏教と結びつく縁ができ、第八領域注2)から脱する可能性が生じます。そしてそれを意識しなければ、このまま世界は破滅する方向へ向かってしまいます。

注1)悪人正機=自らが他の誰より悪人であり、現在が他のどの時代より悪い時代だと認識し絶望したときに初めて、逆説的に仏の救いが訪れるといった大乗仏教の考え方。

注2)第八領域=正常な進化の七段階から外れた状態のこと。シュタイナーは現代が第八領域に入ってしまっているものと認識していた。

 スカル・アンド・ボーンズは、ヨーロッパではなく19世紀アメリカで立ち上がった結社ですが、その成り立ちを見てみると、フリーメーソンと同じように自らの財産や権力の維持拡大を目的としたオカルト結社なのでしょう。

 日本の政治経済のトップたちによる、ここのところの売国的でサディスティックなやりくちを見ていると、彼らは既に、欧米を中心とするオカルト秘密結社のヒエラルキアに深く組み入れられてしまっているのかもしれませんね。
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by darsana-te2ha | 2006-12-05 19:01 | 世界情勢


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