2007年 01月 04日
本間氏、八代氏、竹中氏はじめ御用学者たちの、隠された思惑はこんなことらしい。
 明けましておめでとうございます。
 このブログを開始して1年が経ちました。素人による拙いブログだというのにアクセスいただき本当にありがとうございます。
 昨年の今頃は、小泉氏が首相をしていて、ほんとにデカイ顔してアホなことを言ったりやったりしていて、それをマスコミが応援してるという、本当に最悪の時期だったですね。ここにきて日本政府やその親分であるアメリカに対しての批判が、大手マスコミ上でも見受けられるようになってきましたが、相変わらずおかしな世の中は続いています。
 今年は、昨年ほどの更新は難しいかもしれませんが、引き続きよろしくお付き合いいただければ幸いです。


 さて、 先だって書かせていただいた「御用学者」本間氏や八代氏への批判ですが、そのときちょっと触れた森永卓郎氏の著作について、今回改めて書かせていただきます(本間氏が愛人と住んでた官舎の家賃を九万と書いてしまいましたが実際は七万七千円で、しかも本人は支払っていなかったようですね…(--〆))。

「日本経済『暗黙』の共謀者」 講談社+α文庫 森永卓郎著 2001年刊
P151~152より引用
 マスコミと一緒になって、あるいはマスコミの論理をリードして、アングロサクソン化を進めたのが学者や役所、金融機関、シンクタンク出身の多くのエコノミストたちである。ここでは、彼らをまとめて「御用学者」と呼ぶことにする。彼らはマスコミだけでなく、しばしば政府の審議会などで重用されているからである。
 御用学者の多くは、社会人になってから会社のカネなり、役所のカネを使ってアメリカに留学する。例えばハーバード大学やスタンフォード大学へ行くのである。ローマ大学とかパリ大学に留学するケースはほとんどない(ここいらへんの日本国内の経済学者を洗脳し、自らのエージェントにしようとするアメリカの戦略については、現在発売中の「アメリカの日本改造計画」の中の中田安彦氏や東谷暁氏のお書きになったものに詳しいです/引用者)。
 彼らはエリートだから、留学先では、アメリカの一流の学者や一流の財界人と付き合うことになる。そこで、彼らが不思議と思うことは何か――。アメリカでは一流の学者にしろ一流の財界人にしろ、みんなすごい家に住んでいる。プールがあって、メイドがいて、夢のような生活をしている。自分たちも日本社会ではエリートだが、自分の住んでいるのは社宅や公務員住宅の2DKだ。同じエリートなのに、なぜこれほど生活が違うのだろう、と疑問を持つのである。
 アメリカという国は社会的地位と所得が正比例する社会だ。社会的な地位の高い人は例外なく金持ちで、社会的な地位の低い人は必ず貧乏なのである。
 例えば日本社会では、東京大学の教授とと東京都交通局のバス運転手がそれほど年収が違わない。それはアメリカでは考えられないことである。プロフェッサーとドライバーの間に、とんでもない年収格差があるのがアメリカ社会なのだ。
 一方、ほとんどの国民が中流の所得を得て、同じようなライフスタイルをとっているというのが日本の社会構造だった。これまでの日本における平等な所得配分構造は、一つの完成されたシステムであり、それはそれでよいわけだが、アメリカのエリートの豊かな暮らしをみせつけられた日本のエリートたちは、これはおかしいと考える。
「僕たちみたいなエリートが、いくら頑張ったってネコの額のような家しか買えない。メイドなんか永久に雇えない。クルマはせいぜいマークⅡかローレルで、頑張ってもクラウンやセドリックがゴールだ。なのに、アメリカのエリートたちはこんなにいい生活をしている。なんでボクみたいな優秀な人間がこんなみじめな生活をしなきゃいけないんだ」

 日本に帰って来た時に、現実をみると土地も家も高い。株も高い。いくら努力して社長になったところで、年収は三〇〇〇万円だ。あのアメリカのエリートたちが享受してる生活の足もとにも及ばないではないか。彼らと同じようになるためには、どうしたらいのだろう……。そここで彼らが思いついた戦略が「暗黙の共謀」の重要な理論的支柱になったのである。


 で、御用学者さんたちが、政府や経済界の要人に「適切な」アドバイスを行い、'90年代に実現させたものというのは…

・政府のマクロ政策に影響を及ぼし、デフレスパイラルを起こさせ株や土地の値段を下げる。
・自分たちに都合の良い成果主義報酬制度を、さも正義であるかのように喧伝する。
・そこで得た所得を税金で持って行かれないように、自分たちに有利な税制に改定させる。
・実体のないITバブルをあおり、当時は多くの国民にとっては未知の分野であり知識が無いことをいいことに、アドバイザー等の地位を利用し未公開株を得てから株式市場で公開させ、一攫千金を行う(彼らの立場からすればマスコミを利用した風説の流布まがいのプロパガンダも容易だったろうと思われます)。

といったことのようです。

前掲書 P165~166より引用
 わずか十数年の間に、サラリーマン並みの所得しか得られなかった御用学者たちは、ITバブルや金持ち優遇の税制改正や成果主義のおかげで、すっかり上流階級の仲間入りができた。しかも、彼らが望んでいた豪華住宅も手に入れることもできた。短期間で日本のエリートたちがアメリカの上流階級と同じ階級に這い上がるというシナリオが完成したのだから、彼らの戦略は実に見事だったといってよいだろう。
 ただし、彼らがアメリカの上流階級と同じになるために、まだ決定的に不足しているものがあった。メイドや専用ドライバーだ。さすがの御用学者もまだメイドやドライバーを雇えていない。
 なぜアメリカの経済強者たちはメイドやドライバーを雇えるのか。それは彼らの下に膨大な数の低賃金労働者がいるからである。日本にはそれがいない。それでは、どうやってつくればいいのか。彼らが考えた施策は三つあるのだ。

 上記にある「三つの施策」というのは、
・労働市場の流動化
・フリーターの放置
・外国人(単純)労働者の受け入れ
の3点だそうです。
 現在のような実体経済が元気の無いときに、労働者の賃金を下降させるのには、いずれも有効な方法でしょう。

 しかし、国内経済を疲弊させ、需要側の購買力を下げていき、また供給側の技術力の低下を招き、いずれ経済のパイが縮小していくことが明らかな、このような近視眼的で自滅的な施策を、御用学者さん達の理論を利用しながら、経済界や政治家たちが推し進めていくのが不思議でなりません。
 結局、後々の日本や世界のことより、今の自分のことしか考えていない利己的で盲目的な方々ばかりが政治経済のトップにいらっしゃるってことなんでしょうね。


前掲書 P169~170より引用
 この外国人労働者の受け入れという仕上げを加えると、中高年転職者、若年層のフリーター、外国人、という三つの階層で膨大な低賃金労働者をあっという間に日本のなかにつくり上げることが可能になる。経済強者たちがメイドやドライバーを簡単に雇えるようになるのである。
 それが達成されて初めて、御用学者たちが思い描いてきた上流階級に這い上がるというシナリオが完成するのである。何という周到かつ巧妙な計画であろうか。しかし、いまでも日本経済はそのシナリオの中を走り続けているのである。

 同じ学者さんといっても、地道に研究を行ってらっしゃる方が多いんでしょうが、ここのところの経済学者さんがたの一連のスキャンダルや言動を見てますと、それなりの報いを受けるべきだろうと考えます。アタマはいいんでしょうけど、感受性や本来的な意味での知性になんらかの欠陥があるとしか思えませんから…。
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by darsana-te2ha | 2007-01-04 15:28 | お金、政治


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