2007年 12月 21日
アメリカ追随新自由主義マンセー=八代 尚宏教授の政府経済財政諮問会議に於ける「ご託宣」デス(笑)。
a0054997_1102816.jpg 去る12月14日に行われた「経済財政諮問会議」における八代尚宏教授のご発言から抜粋しました。八代教授については以前当ブログでもちょっと触れさせていただきましたが、未だに首相官邸周辺で活動をしてるのですね。

 最下部に引用した、この10月に発表されたアメリカからの「年次改革要望書」と比べていただけると、教授のアメリカの手下ぶりがよくわかりますよ(笑)。

 売国を仕事にしてるんですか、この方は?(爆)

平成19年第30回経済財政諮問会議議事要旨より
 これは去る12月14日に首相官邸で行われた「経済財政諮問会議」における八代教授の発言を抜粋したものです。太字は引用者である私によるものです。長い引用なんで、太字のとこだけでも読んでいただければと思います。
(八代議員) 「患者の立場にたった混合診療の拡大を」という民間議員ペーパーを説明させていただく。
  「1.混合診療を考える視点」。草刈議長から御説明があったように、混合診療は、がんや難病に苦しむ人にとって、少ない自己負担で最先端の技術や未承認の医薬品を利用できる道を開くもの。日本では、治験費用の高さ等から、海外では一般的に用いられている医薬品等の承認プロセスが長く、あるいは申請すらされない場合もある。このため、がんや難病のための新薬・医療材料・手術法等について保険診療に含まれないものが少なくない。先ほど御説明があったように、海外では一般的に使われている薬が日本では使われないというケースが非常に多い。患者が、海外では一般的に使われている薬を一部でも併用した場合には、保険診療の費用が全く償還されないということが現実であり、それによって患者が大きな経済的負担を強いられている。
 その際、舛添臨時議員から御説明いただいたように、患者と医師が持ち得る「情報の非対称性」があり、患者が判断できないまま、高価で過剰な治療を施され、安全性が証明されていない薬や治療法が用いられたりすることがないよう条件整備が必要である。
 したがって、保険診療と併用できる保険外診療の範囲については、何よりもルールを明確にし、また、範囲拡大の影響を検証しながら、患者の立場に立って拡大していく必要がある。
 「2.平成16 年『基本的合意』の実効性ある実施を」。これは既に草刈議長から御説明があったが、「基本的合意」に含まれない薬事法認可の条件が保険局医療課長通達によって挿入された。その考え方は先ほど舛添臨時議員から御説明があった。しかし、現実には、保険診療と併用可能な保険外診療が逆に縮小しかねない事態が続いている。
 そういう意味で「基本的合意」に含まれない薬事法認可の条件は早急に解除する。薬事法の承認が得られていない医薬品・医療機器の使用を伴う医療技術についても、第三者機関の認定など一定のルールの下で実施対象を拡大する必要があるのではないか。
 「基本的合意」に基づき混合診療として認められた先進医療が、当初予想よりも少ないという指摘もある。厚生労働省は、混合診療の取扱い全般について、件数は教えていただいたが、それがどれくらいのウェートを持っているか、金額ベースの資料を至急点検して、その結果を明らかにしていただきたい。
 先ほど舛添臨時議員が「臨床的な使用確認試験」ということを言われたが、これは治験と結び付かないとだめな仕組みである。日本の場合は、製薬会社が日本ではもうからないと思うと申請すらしない。勿論、申請しない場合でも、こちらの委員会で検討することはできるが、結果的に、それに基づいて製薬会社が治験しない限りは永久にこの薬は日本では認められないことになる。このように「臨床的な使用確認試験」というやり方だけでは不十分な面もあるのではないか。あくまでも安全性ということを前提にして考えていただく必要があるのではないか。
 併せて、がんや難病等に苦しむ人々の新薬や新技術を一刻も早く使いたいという希望に応えるため、未承認薬の使用や先進医療に関する審査・評価体制の充実を図る必要がある。これにより、先進的な医療技術を用いた症例数が増えれば、それだけ保険収載の時期が早まる可能性もある。
 そもそも、今の特定療養費、混合診療に含める前提は、安全性だけではなく、使われる頻度や、どれくらいの症例があるかということも考慮されている。むしろ、特定療養費、混合診療を幅広く認めることによってもっと症例が蓄積される。それによって保険収載の時期が早まるということが患者にとって大事であり、今のやり方だと逆にそれがなかなか実行できない。
 そういう意味で、まずは平成16 年の「基本的合意」を、患者の立場に立って実効性ある形で実施する必要がある。これがまず第1点。その上で、患者にとってどのような混合診療の枠組みが望ましいか、今後の在り方について早急に検討を進める必要がある。

 「患者の立場に立って」って、下記「年次改革要望書」を読めば一目瞭然、「患者」と称しながらアメリカの医療品メーカーや製薬会社の意向のことを指してるんじゃないんですかね?  そうやって読むと、八代氏の発言は、アメリカ政府やグローバル型医療&保険業界団体に代わって、経済財政諮問会議メンバーに対して恫喝を行っているようにも見えてしまうんですけどね…。
 そもそも選挙で選ばれたわけでもない八代氏のような学者や、経団連御手洗氏のような財界人がナゼ日本の政策決定に影響を与えるような首相官邸における公の会議で、大きな顔をして発言できるんでしょうか?(御手洗氏は大手建設会社鹿島とのウラの関係についてマスコミが一斉にダンマリを始めてしまいましたが、実は結構怪しいらしいですね。) 彼らの提言によって間違った政策が選択なされた時に彼らはいかように責任をとるつもりなんでしょうか? 献金を沢山払ってるから発言が許されるのですか? それじゃ民主主義じゃなくて“金”主主義(きんしゅしゅぎ)じゃありませんか?

 引き続き、自由化特区のことを述べています。
(八代議員) 大田議員ペーパーにあるように、日本経済が直面する2つの悪循環、デフレと縮み経済、世界のダイナミックな変化に取り残された日本経済、これについての危機感が共有されていないのが一番の大きなポイントだろう。したがって、それに対して民間議員ペーパーが指摘していることが重要である。2ページの「特に重要な政策項目」のうち⑤に「先端的取組みを支援する特区的な仕組みが必要」と書いてあるが、これまでの縦割り行政を変えていく、これまでの国と地方との関係にとらわれない制度にしていく必要があろう。
 個人的な意見だが、例えば具体例として、再生医療など、最先端の医療技術や治療法を可能にする先端医療特区、あるいは優秀な生徒の飛び級をもっと自由に可能とするような先端教育特区、大規模なバイオ農業などを可能とする先端農業特区、こういうものを具体的に検討していく必要があるのではないか。


日米規制改革および競争政策イニシアティブに基づく日本国政府への米国政府要望書
2007 年10 月18 日(仮訳)
より

 まずは医療関係の部分(P22)から引用します。
医療機器・医薬品
Ⅰ. 日本の医療制度の変更
米国は、日本政府とその諮問機関に対して、医療制度の変更を行う前に、米国業界を含む業界からの意見を十分に考慮するよう求める。

Ⅱ. 医療機器および医薬品の価格制度改革ならびに関連事項
米国は日本に対して、医療費の範囲を検討する上で、革新的な医療機器および医薬品の開発に報酬を与える価格算定制度による長期的な恩恵を考慮するよう求める。また、米国は日本に対し、以下の措置を講じるよう求める。

II-A. 医薬品
II-A-1. 革新的創薬のための官民対話等、医療制度改正に関する日本政府との協議に米国業界を引き続き参加させる。また、研究開発志向型の米国製薬業界の代表を中医協の薬価専門部会の委員に任命して、海外の専門家の意見を求める。
II-A-2. 追加適応症の研究に対するインセンティブを低減させ、治療の機会を妨げるような市場拡大に基づく再算定基準を廃止する。
II-A-3. 日本における革新的医薬品や医療機器の導入を阻むような毎年の価格改正を控える。
II-A-4. 現在の新薬の価格算定方法に代わるものとして、新薬の革新的価値を最大限査定し償還できるように、申請者が提出したデータを評価するという、柔軟な価格算定方法を設定する。
II-A-5. 先進的な特許医薬品の革新的価値および開発に関する経済的リスクを正確に反映させるために、特許期間中および独占権期間中において、かかる医薬品の経済的収益を向上・安定させる。
II-A-6. 償還価格を設定する際に採用する類似比較薬が、革新性に対する適切な査定を反映する形で採用・導入されていることを保証する。革新性の価値を適切に反映しない特定の類似比較薬の使用を避ける。
II-A-7. 薬価算定組織(DPO)との最終協議前に、中立的立場の専門家が製造者とその保険申請に関する協議を行うことを認めることによって、価格算定に対する透明性を向上させる。
II-A-8. 革新性に報酬を与えるよう、外国平均価格調整ルール(FPA)の適用を見直す。
II-A-9. 基本的に新薬の処方期間を処方ごとに30日に延長し、それよりも処方期間が短い処方薬に関しては、業界と協力して新たなルールを制定する。
II-A-10. 医薬品の適正使用のために必要な医療および医学検査が保険適応となるよう保証する。

II-B. 医療機器
II-B-1. 米国業界と協議して、製品間の違いをより適格に反映するように特定の心血管製品および整形外科製品の機能分類を修正し、また現存の製品に比べ機能がある程度向上している新製品について新たな機能分類を作る。
II-B-2. 外国価格参照制度(FAP)を廃止する。FAPルールが置き換えられるまでは、その適応を業界が提出した比較国4カ国のリスト価格およびデータのみを使用し、2004年から2006年までの間に使われた分類以外の機能分類の追加を控え、最大価格引き下げルールを維持し、価格引き下げは2年間にわたって段階的に行い、加重平均制度を採用する。
II-B-3. 価格改定により償還価格が適切でないと企業が考える機器について、企業が償還価格の改定を要請できる自主的な手続きを設ける。
II-B-4. 製品寿命の延長や回復時間の短縮等、性能が改良された機器に対して加算分類を設ける。類似している医薬品分類に適用された加算と適合させるべく、医療機器の既存の加算を調整する。
II-B-5. 薬事承認申請期間中に保険償還申請を行えるようにして、薬事承認後に開催される第1回目の中医協専門部会および一般部会においてこの償還申請を協議できるようにすることにより、新医療機器の導入を迅速化する。
II-B-6. 日本で重複する、または不必要な治験を行わなければならなかったためにかかった費用と市場参入への遅れについて、企業を補償する制度を設ける。
II-B-7. 病気やその他の健康状態の特定と治療の迅速化を可能にする、高度で侵略性の低い画像診断技術の採用に対し報奨を与える。
II-B-8. 検査料、クイック検査、および治験から保険償還までの期間における体外診断薬の使用に関して進展が見られるようにするために、体外診断薬の償還価格算定制度について米国業界を含む業界と密接に協議する。

II-C. 血液製剤 現行の医薬品に基づいた償還価格算定制度を、血漿(けっしょう)タンパク療法の特性に基づいていかに改正すべきかを日本政府と協議する有意義な機会を、米国業界を含む業界に与える。血漿タンパク製品の特性に基づく血漿タンパク療法の価格算定制度を保証する。


Ⅲ. 医療機器・医薬品の規制改革と関連問題
米国は、日本において医療機器と医薬品の導入を促進するために、また患者による革新的な医療機器および医薬品の利用を促進することにより予防医学に注力するために、日本が医療機器および医薬品の規制制度を改善することを奨励する。米国は日本に対し、以下の措置を講じることを求める。

III-A. 医薬品 企業が日本で、日本市場のために医薬品を開発することを容易にするために、以下の措置を講じることを求める。
III-A-1. 米国業界を含む業界と協力して、医薬品の世界同時開発への日本の参加を促進する。
III-A-2. 治験を促進する新規5カ年計画を実施し、適切な場合にはその5カ年計画を拡大して追加の施設を加える、患者、病院、医者が治験に参加するようインセンティブを増す、病院の治験活動を向上させる等、治験環境を改善する。
III-A-3. 米国業界を含む業界が、日本、大韓民国、中国の臨床データの民族的要素に関する研究グループに参加できることを保証する。
III-A-4. 米国業界を含む業界が、命に関わる重病を治療する特定の医薬品を「未承認医薬品使用関連した問題に関する委員会」に直接提案することを許可して、ドラッグ・ラグ(新薬承認の遅延)を短縮する。

III-A-5. 医薬品医療機器総合機構(総合機構)が手数料と性能の評価指標に関し、米国業界を含む業界との対話を継続することを保証して、協議と審査の内容を向上させる。
III-A-6. 2007~09年度の総合機構の医薬品審査官の増員を迅速に実施する。製薬業界から新規採用された審査員が、彼らの専門分野に関係する申請の審査を行うことを許可する。
III-A-7. 承認後の製造工程の変更に関する総合機構の審査期間を、米国および欧州連合並みの水準まで短縮する。
III-A-8. 新薬の申請において、厚生労働省の最終承認までに要する処理期間を短縮する。

III-A-9. 薬事審査を向上し、ワクチンの利用を促進する。

III-B. 医療機器 企業が日本で、日本市場のために医療機器を開発することを容易にするために、以下の措置を講じることを求める。
III-B-1. 「一部変更承認」の迅速化と要件の削減に向けて以下の措置を講ずる。
III-B-1-a. どのような「小さな変更」が一部変更承認を必要とせず、どの変更が届け出の提出のみを必要とし、またどの変更が年次報告書への記載でよいのか明確にする。
III-B-1-b. より重要で、事前審査や承認を要する変更に関して「リアルタイム審査」を導入する。
III-B-1-c. 一部変更の申請を、それ以前に申請した同一の医療機器の一部変更が審査されている期間中に認める。
III-B-2. 加速試験法が科学文献で有効性を認められている、あるいはその他の十分な科学的な裏付けがある場合には、医療機器の承認に加速安定性試験のデータを使用する。実時間の試験の完了をもって製造業者からの実時間の安定性試験のデータを受け入れる。
III-B-3. 次期5カ年計画に向けた向上した達成目標の作成と、その目標を確実に達成するための措置を特定するため、総合機構が、米国企業を含む業界と密に対話することを確保する。
III-B-4. 承認申請書に含まれる企業機密情報が公開されないように保護する。
III-B-5. 原材料の化学組成を特定するための要件を廃止し、最終製品の生物学的安全性に関する情報が製品の安全性を判断するのに不十分な場合にのみ、製品の構成要素に関する情報の開示を求め、そして日本の生物学的同等性試験の要件がISO 10993と十分整合性が取れていることを保証することによって、原材料データの要件を削減する。
III-B-6. 外国の製造施設について、現行の認定制度に代わり、国際慣行と整合性を持つ簡易登録制度を採用する。
III-B-7. 製品ではなく製造工場に特化した品質システムの適合性評価を採用する。
III-B-8. 国立感染症研究所による体外診断薬の事前承認審査を廃止し、比較を要する従前機器を2つからひとつに削減し、実際の製品規格を受け入れ、そして業界と協議して簡素化された安定性試験要件を作成することによって、体外診断薬の承認の簡素化を図る。

 八代教授が「個人的意見」として述べていた自由化特区について、やはり要望書にありましたよ。「個人的な意見」って要望書まんまやないの(笑)。
日米規制改革および競争政策イニシアティブに基づく日本国政府への米国政府要望書 2007 年10 月18 日(仮訳)(P42)より
VI. 規制改革特別区域(特区)
米国は、営利を目的とした医療関連企業が構造改革特区の中であらゆる医療を提供することを可能にするなど、日本が特区制度を一層拡大するよう提言する。米国は、日本が引き続き透明な形で特区制度を運営し、特区措置を全国規模でより広く展開することを求める。

 八代教授のご発言でわかるように、郵政民営化に次ぐアメリカの狙いは、医療関係の「開放」なのかもしれませんね。混合診療解禁で国保が段階的に破壊されて行き、国民の命と健康と引き換えに民間保険会社も医療メーカーと共にいっしょに儲かるって寸法なんでしょうか。
 しっかし、アメリカが要求してきているのは、製薬メーカーが作った試薬を検査するのが製薬メーカー出身者ってことで、それって単なる内輪でいかようにも検査の結果をコントロールできてしまうってことじゃないすか。しかも営利(=金儲け)を正当化できるように、わざわざ要望書に明文化されているっていう、全く厚顔無恥で強欲な神経には恐れいります。
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by darsana-te2ha | 2007-12-21 00:42 | 日米関係


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