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2010年 09月 24日
東アジアでのアメリカの覇権が急速に衰えてるのがわかった今回の尖閣諸島での衝突事件
 今回の尖閣諸島での衝突事件を巡って下記のニュース。米中会談でのアメリカは、元切り上げを中心とした自国の経済優先で、南シナ海でのシーレーン問題についても中国にお願いをしてる有り様w。確実に東アジアでのアメリカの覇権が弱まっている事が垣間見えてますね。
 そのタイミングでネオコン系親米前原氏が外相に就任って、ブラックジョークなのか、日本からアメリカへの「捨てないでください」ラブレターなのかw?
 前原氏や外務省は、マイケル・グリーンのような日米安保利権にからむアメリカ側の人脈から、「アメリカは今回の尖閣の問題でバックアップするだろう」かなんかうまいこと言われて、その気になっていたのではないか?
 今や外務省の主流派に外交をまかせていると思考停止に陥り、今回の尖閣の問題のようなチグハグな対応が続くのでは? それこそ佐藤優氏や天木氏のような外務省の中で非主流だった方々のアイデアや人脈が生かされるべき時なのかもしれませんね。今の外務省にそのようなことを行える柔軟性があるとも思えないので、国民・国益を巻き添えにした今の外務省の自然死を待つしかないのか? それって最悪のシナリオですけど…。

 中国が力をつけている中、これまで通りにアメリカにくっついていくだけの外交じゃ、手足を縛られ国益を毀損するばかりでしょう。小沢さんや鳩山さんが言ってた日米中正三角形外交を、アメリカとの関係上表だって言えないのなら、気概だけでもその方向に持っていくよう努力してかないと、益々日本はダメになってくように思えてなりません。

"米高官“日中間で解決すべき” NHKニュース"より
米高官“日中間で解決すべき” 9月24日 9時6分

沖縄県の尖閣諸島の日本の領海で、中国の漁船と海上保安庁の巡視船が衝突した事件で日中関係が緊張していることについて、アメリカ政府高官は、仲介は行わず、あくまで日中間で解決すべき問題だという考えを強調しました。

ホワイトハウスのベーダー国家安全保障会議アジア上級部長は23日、米中首脳会談の終了後記者会見を行いました。その中で、ベーダー部長は「米中首脳会談の中で、日中関係については、協議しなかった」と述べる一方で、尖閣諸島での事件については、事件が起きてからアメリカ政府に対して、それぞれの政府から数多くの働きかけがあった事実を明らかにしました。そのうえで「アメリカ政府は領有権をめぐるそれぞれの主張について立場を明確にしない。この事件によって緊張がエスカレートすることは望ましくない」と述べ、仲介は行わず、あくまで日中間で解決すべき問題だという考えを強調しました。その一方で、ベーダー部長は、南シナ海で中国がほかの国の船舶の自由な航行を脅かす態度をとっていることについては「自由航行が保障されることはアメリカの国益だ」として、24日に開かれるオバマ大統領とASEAN=東南アジア諸国連合の首脳との会談で協議されるという見通しを示しました。

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<漁船衝突>中国人船長を釈放へ 「日中関係を考慮」(毎日新聞社) - エキサイトニュース
より
2010年9月24日 14時51分 (2010年9月24日 15時57分 更新)
<漁船衝突>中国人船長を釈放へ 「日中関係を考慮」

 沖縄県・尖閣諸島周辺の日本領海内で中国漁船が海上保安庁巡視船に衝突した事件で、那覇地検は24日、公務執行妨害容疑で逮捕・送検し、拘置していた中国人船長、※其雄容疑者(41)を、処分保留のまま釈放すると発表した。
(中略)
 領海問題を巡り、停船命令に従わなかった中国船籍の漁船が巡視船に衝突させる行為を公務執行妨害ととらえて逮捕する異例の展開となった。石垣簡裁は19日、29日までの拘置延長を認めていた。

 那覇地検の鈴木亨次席検事は釈放の理由について「我が国国民への影響や、今後の日中関係を考慮した」と述べる一方、船長の行為を「追跡を免れるためにとっさに取った行動で、計画性は認められない」などと述べた。今後釈放手続きに入るが、釈放の日時は未定という。※は「簷」の竹カンムリを取る

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by darsana-te2ha | 2010-09-24 16:26 | 世界情勢
2009年 12月 13日
困った「市場原理“信仰”者」クン。
 池田信夫氏とかいう市場原理主義かぶれがユニクロを擁護してるようだが、自由貿易マンセーな時代遅れのアナクロニスムにしか見えません。市場原理に対する知的な吟味を行わない単なる信仰にすら感じてしまう。まったく困ったものだ。

(以下twitterの書き込みから転載)
  • 池田信夫氏らしい主張だが、個人的には自由貿易至上主義は今やアナクロニズムにしか思えない。そもそも通貨元(げん)の人為的な安値のような国家のコントロールに対してどう思っているのか? http://agora-web.jp/archives/823680.html
    (雇用がどーたらってとこ読んで、経団連そのままな主張に、マクロでの生産(供給)と消費(需要)についてちゃんと理解してらっしゃるのかとお口あんぐり…w。「マクロでの供給と需要なんてのは今流行の経済学じゃない」と言って排除されるのかな?w)

  • 八代尚宏氏が政府の要職から消えてせいせいしていたが、池田氏のような悪しきグローバリスト系論客はまだデカイ顔してんのね。

  • GMを擁護する気はさらさら無いが、そもそもGMが経営悪化したのは怪しげな金融に手を出したせいじゃないのか。 RT @namekawa01 保護主義は麻薬だから怖い:〔日本車に対して〕「貿易摩擦」を言い立てて日本からの輸出を妨害したGMは、経営破綻しました。 - 池田信夫 http://bit.ly/6I20cn

  • 由貿易には安い石油が前提にあるとこに誰が儲けたいかが現れてますねw RT @fujifuji_filter: 自由貿易とは、世界中の富を独占しようとする者のたくらみだと思います。

  • 池田氏のような市場原理『信仰』者は理性を放棄した方が多いようですね(笑) RT @souun_udoku: @te2ha 消費者=生産者という視点がありません。純粋消費者がいるとでも? ほとんどの人々が生産者としてもらった給料だけを消費に回すのが近代。

  •  戦後、冷戦という不自由な条件があったが故に日本の「自由貿易」は成功できた。冷戦が終了したことで獲得した更なる自由は日本の多国籍企業には利したが日本人全般にはどうだったのか。

  • 「行政、政治を担う者も、農業者も、いったいWTOとは何ものなのか、真剣に、正確に認識を改め、深めていくことが大切でしょう。」by 内橋克人氏

  •  「世界同一基準で市場化・自由化していけば世界から貧困が消滅するという世界市場化の戦略ですが、世界の現実は全く逆です。キャッチフレーズ通り実行したメキシコでは農家が貧困化し、貧困の拡散、世界化が進む。貧困の解決ではなく、貧困の拡散を進めているのがWTOの本質です。」by内橋克人氏

  • 情報ありがとうございます。 RT @souun_udoku @te2ha メキシコ:自由貿易は貧困軽減に失敗http://sun.ap.teacup.com/souun/107.html

  • RT @souun_udoku @te2ha WTOとは何だろう?http://sun.ap.teacup.com/souun/49.html


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by darsana-te2ha | 2009-12-13 18:00 | 世界情勢
2009年 10月 06日
これも凄いニュースだなー。中ロ日仏による原油取引決済のドル外し協議について
 アメリカやイスラエルによるイラン攻撃準備ともからんでいるんでしょうけど、今このタイミングでこのニュースがイギリスからリークされた意味はなんなんでしょうか? やはりロスチャイルドがらみ?
 いずれにせよ、もし報道が事実とするならば、ドルの暴落に対するリスクヘッジが複数の政府レベルで具体的に始まってるってことでしょう。
 そういえば最近イスラエルがらみの大きなニュースを見ないのですが、僕が気がついていないだけなのかな? どうなってるんでしょうか?

原油取引でのドル利用停止協議との報道、ドルの地位低下を反映 | Reutersより
[シンガポール 6日 ロイター] 英インディペンデント紙が6日、アラブ湾岸諸国が原油取引でのドル利用を停止し、人民元などで構成する通貨バスケット建て取引に移行する案をロシア・中国・日本・フランスと極秘に協議していると報道、ドルの地位低下が裏付けられる形となった。

 同紙がアラブ諸国や中国の匿名の銀行筋の情報として伝えたところによると、ドルの代わりに使う通貨バスケットは、円・人民元・ユーロ・金のほか、サウジアラビア、アブダビ、クウェート、カタールなど湾岸協力会議(GCC)関係国が計画している統一通貨などで構成される。

(中略)

イランは2年前、アジアの顧客に対し、ドル以外の通貨での決済を要請。大半が同意した。しかしイランは依然として、輸出価格を決定する際、ドル建ての指標価格にリンクしたフォーミュラを参考にしている。

 イランは石油輸出国機構(OPEC)に対し、国際価格の算定にドルを使わないように要請しているが、今のところ支持は得られていない。


追記(10/7夜):ここでドルの空売りと金で一儲けしてイラン攻撃正当化プロパガンダの資金にでもすんのか?(笑)
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by darsana-te2ha | 2009-10-06 20:21 | 世界情勢
2009年 09月 24日
イラン攻撃の下地つくり中のアメリカによる印象操作か。今後の日本の外交努力に期待。
 不景気対策のための最大の公共事業はやはり戦争。オバマはイラン攻撃をあきらめてないようで。きっと戦費をせびられる日本。米国に大金貸してる中国がどう出るか?(11月のオバマ来日時までに、インド洋給油の問題やイラク・アフガン駐留&イラン攻撃戦費負担等をグロスであれこれアメリカから要求されるのでは?)

 2003年のイラク攻撃による国際世論からの強い批判という前例があるので、イランを悪者にすべく情報操作や言いがかり、挑発、友好国との関係を分断(東欧MD配置中止でイランとロシアを分断)等、いわゆる「ソフトパワー」を最大限に活用してるということでしょうか。
 
 話がちょっと変わりますが、今回の鳩山首相によるCO225%削減発言は、国内の真水での削減は目指していないように思われます。排出権取引を前提とし、日本はその高い削減技術を排出権取引のマネーに代えて交渉しようとしてるのでは? その排出削減技術の輸出を,単なる技術供与としてではなくその後の長期のメンテ契約とセットに考えれば、日本にも中長期の利益がもたらされるでしょうし…。

<2020年までに対1990年比CO225%削減が真水ではコスト的に大変だろう(=排出権取引をしたほうがリーズナブルである)という科学的見地からの分析が下記にありました。
25%削減という中期目標で日本が払う費用は?(09/09/25) | NIKKEI NET 日経Ecolomy:連載コラム - 4次元エコウォッチング(安井至)


 日本はCO2排出削減技術を武器に、CO2排出左削減を公約したロシアへの働きかけをしたらいかがでしょうか? 米によるイラン攻撃に対しても中国も含めた国々と連携してうまく回避していただきたいものですが。
 これはあくまで素人の考えですが。アメリカについてってイランの石油や天然ガスの利権をとろうというのは、現状においてはちょっと危険な賭けになりませんかね?

オバマ大統領、軍事手段も排除せず イラン核施設問題 - MSN産経ニュース 2009.9.26 08:43より
イランが秘密裏に2カ所目のウラン濃縮施設を建設していた問題について、外交的解決を望む考えを示しながらも、「あらゆる選択肢を排除しない」と述べ、軍事手段の可能性も指摘した。大統領は「核兵器取得を放棄するか、(国際社会との)対立の道を続けるか選択しなければならない」と述べ、イランに強く警告した。


 下記はイランがタリバン支配時のアフガンのような「遅れた悪者の国」という印象を国際世論に植え付けるための印象操作報道では? 

女性下着の陳列禁止=ショーウインドーで-イラン(時事通信) - Yahoo!ニュース
9月23日22時41分配信 時事通信
 【カイロ時事】イランのアルマン紙は23日、店舗のショーウインドーで女性下着を陳列するのを警察当局が禁止したと報じた。AFP通信が伝えた。
 警察当局は声明で、「買い物客を引き付けるため、店舗のショーウインドーで不適切かつ不快なマネキンの使用について報告が寄せられた」と、女性下着の展示禁止理由を説明した。ただ、女性店員だけの店の中で下着を展示することは認められるとしている。 

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by darsana-te2ha | 2009-09-24 23:23 | 世界情勢
2009年 08月 08日
最近の米中関係と日本。
 いよいよ世界が大きく動いてきてるようですが、日本は大手マスコミ中心に相変わらず、財務省による偽装財政危機や、外務省や御用学者によるアメリカヨイショプロパガンダにがんじがらめになったまま後ろ向きな議論ばかり。

 で、そんな後ろ向き鎖国状態の日本に対して、下記に面白い記事が…


「【RPE】米中戦略経済対話の本質(中国はアメリカをゆっくり殺す)」より
中国は現在輸出主導型経済。

主に、アメリカの消費に依存している。

これを、内需主導経済に移行し、アメリカが没落してもいいようにもっていくのです。


どのくらい時間をかけるつもりでしょうか?

おそらく2020年頃をメドにしていることでしょう。

要するに中国は、「自国に火の粉が飛ばないよう、ゆっくり蛮国アメリカを殺そう」と考えている。



私たちは現在、覇権がアメリカから共産党の一党独裁国家中国に移行するのを目撃しているのです。

これをはっきり自覚して、次の選挙にのぞみましょう。

(太字は引用者)

 戦後60年余日本はアメリカに依存してきたわけですが(そのことによる利益も大いにありましたが、小泉竹中”売国”カイカクでそれももう限界なのが露わなりつつある今日この頃…)、昨年の金融危機を境に依存先を中国に変える兆候が見え隠れ(与野党内の一部勢力や経済界ほか)。日本の自立のためのいいチャンスなのに、依存国家を続けてしまって良いのでしょうか?。
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by darsana-te2ha | 2009-08-08 12:08 | 世界情勢
2009年 08月 02日
景気浮揚のための公共事業としての戦争もまだ捨ててないのでしょうか。
 バイデン副大統領が昨秋「予言」していたという7月までの“危機”は幸いにも回避されたようですが、下記のようなニュースが…。
 ドルによる石油決済を中止したイランに対する基軸通貨ドル防衛と、不況脱出のための需要創出のための戦争そのものは選択肢としてとっておこうというアメリカなんですかね。ただ日本が権益を縮小したアザガデン始めイランでの石油権益を拡大中しかもアメリカ国債を買い支えている中国がそれを許すかどうか…。単にイスラエル(ロビイスト)向けのポーズってことなのかな?

イラン核問題で高まる緊張=年末交渉期限、「10年危機説」も-中東
8月1日14時32分配信 時事通信
より
【カイロ時事】イラン核問題をめぐり、中東情勢が徐々に緊張の度合いを強めている。米政権は年末を交渉の区切りとして、9月までにイラン側に返答を求める考え。しかし、6月の大統領選に端を発する同国政局の動揺は続いており、交渉を進める環境が整わないまま時間だけが経過するとの懸念も出ている。来年にも武力衝突が発生する可能性は否定できないとの声もある。
 イランは平和的な核開発だとして、核兵器製造の意図を明確に否定している。しかし、米国やイスラエルと敵対するイランが、安全保障上の観点や中東地域での覇権確立の野望から核兵器開発を極秘に進めているとの見方は根強く、周辺国は警戒を強めている。

 ところでインド洋での海上自衛隊の給油活動を来年1月で中止させるという、(日本の)民主党による方針表明ですが、アフガンへの自衛隊派遣のための布石だったりするのでしょうか? まあこの問題を対アメリカの交渉カードにすることは可能だと思うので、始めから“給油期間延長ありき”よりは良いのでしょうが、もし政権をとった場合に民主党内の意見の食い違いで足元見られてアフガンへの陸自派遣も含めたリスキーなアメリカの戦争協力に巻き込まれるのだけは避けていただきたいものです。

時事ドットコム:鳩山、岡田氏の意見にずれ=給油活動、政権公約めぐり-民主(2009/08/01-15:14)より
しかし、根拠法の新テロ対策特別措置法の期限が切れる来年1月15日以降も活動を継続するかどうかに関しては、(鳩山、岡田/引用者注)両氏の発言にずれがあることは否めない。鳩山氏は7月29日、記者団に「延長しないのがわれわれの立場だ」と言明。しかし、岡田氏は同日、「単純延長はしない」と「単純」をあえて口にし、発言に含みを持たせた。

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by darsana-te2ha | 2009-08-02 01:14 | 世界情勢
2009年 07月 05日
陰謀論批判をからめつつ今後のヒト種の方向性などを考える。
 いわゆる陰謀論というのは、普段マスコミや学校教育などでオモテに出てきてない真実を知らせてくれる、という良い面もあるのですが、逆に真実を曇らせる要素も多分にあるように思います。あのオウム真理教が、ユダヤ陰謀論を信者達に教えていたことにもそのことが現れていたように思います。

 いわゆる陰謀論者の方々のご意見で一番問題だと個人的に思うのは、ダーウィニズム的な適者生存、弱肉強食的な世界観を無批判に前提としているところです。そして陰謀を告発している当人自身は、陰謀を図る当事者とは別の、霞を喰ってるがごとく安全地帯にいるといったような当事者意識の無さです。社会生活を営んでいる以上我々は、支配中枢の人々が画策する陰謀的なものに何らかの形での共謀関係として組み込まれてしまうのではないでしょうか。

 進化論においては、故今西錦司氏による「ホーリズム(wholism)」という考え方もあります。全面的にそれを支持するかどうかは別にして、個々の生物種にはマクロコスモス全体と連関した、それぞれの種としての役割が最初から内包されているという見方を僕は支持します。それを前提とすれば我々ヒト種にもそのような種としての役割があるはずです。

 18~19世紀以降の近現代世界において、物事の抽象化、軽量化、一般化がヒト種の物質的な力を増大させるのに有効だったのであり、そのためにはユダヤ人の持つ、『異なる文化的・言語的背景を持つ各協同体間の物質的な価値の相対化の手法』というのが、非常に有効だったんだと思います。

 そのことも含めた啓蒙的な合理主義によって、特に先進国と呼ばれる地域を中心に自然の影響から隔離された、これまでの人類史では考えられないような、自分達の生存を守る安定的な生活空間を得ることが出来ました。

 2009年におけるヒト種は、まさにその次のステップに移行しようとしているのだと思います。そこで重要になるのは『獲得した物質的に快適な空間をもとに、今後何をするために我々ヒト種がここにあるのか?』という問題です。究極にはその質問そのものの答えを出すため、ということになるんだろうと思いますが。

 で、一部では強固な管理社会への移行の危機も叫ばれていますが、強固な管理社会はヒトの種としての上記のような問題解決に向けた方向性には合致しませんから、いずれ自壊してしまうと思います。ただそのことで無駄な犠牲者が出てしまうことは人類のカルマ的にも大きな問題はあると思いますが…(「カルマ」なんていうとオカルト的にとらえられるかもしれませんが、「物質的及び心理的な原因と結果の法則」といた意味で使わせてもらってます)。

 そのような視点から鑑みれば、次の時代に向けて「陰謀」を企む勢力に必要になってくる知恵というのは、ヒト種の今後の方向性への理解なんだろうと思います。
 現在の世界のトップ中枢にいるであろう、個人の物質的な欲望にまみれた人物たちにはそのことが見えていると思えません。これからの時代の「陰謀」の中枢となるべき勢力は、現在のグローバル権力中枢とは別のところにその活動の軸足を置かざるを得なくなるはずです。
 もし今後愚かな勢力が力を持つことで、歴史の針を戻すようなスーパー管理社会化を無理に押し進めていくのであれば、先述したように無駄な犠牲者が生まれてしまうことでしょう。しかしそのことをもってしてもヒトの種としての進む方向というのは、誰にも変えることはできないでしょう。
 そしてその進化を推し進める役割の中心は、現在のアメリカの権力中枢のような、エゴの最大化を至上とする人々では絶対に無いはずです。

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by darsana-te2ha | 2009-07-05 13:41 | 世界情勢
2009年 06月 16日
閑話休題:民需による経済貢献こそ日本が世界で生きていく道。ジャマイカの音楽をネタに。
 下記動画はの20年以上前の曲ですが、幸か不幸かそのメッセージは今でも通用するんですよね。ジャマイカのレゲエシンガー=マキシ・プリーストとべレス・ハモンドによる「How Can We Ease The Pain(我々はどうやって苦痛を和らげることが出来るのか?)」。

 ジャマイカはもともとアラワクインディアンの土地をコロンブスが「発見」し、スペイン人たちが武力と伝染病によってその土地を取り上げ、その後スペインに代わってイギリスが宗主国に。1962年に独立。サトウキビのプランテーションの労働力としてアフリカから連れてこられた人々が数多く暮らす英語圏の国で、アメリカからもそう遠くないカリブ海の小さな島国です。
 彼らの音を世界的に有名にしたのは、70年代のイギリス資本。地理的に近いこともありアメリカのR&Bからの影響を受け、訛りがあるものの歌詞は英語なので巨大マーケットであるアメリカでも受け入られ商売になるとふまれたのでしょう。ある意味ジャマイカ人は金銭的にはうまいこと搾取されてしまったわけですが、その「負け組」としての怒りのメッセージやベース音の効いた重たいノリは、一種のトロイの木馬として欧米資本のネットワークに乗って世界中に広まりました。

 白人やエリートユダヤ人たちによる騙しと脅しを使った世界支配が席巻したこの400年の間、ある意味犠牲となったいわば「負け組」であるアフリカ系の人たちの、他者や自然との接し方=いわば世界観が、今や行き詰まってしまった欧米ブルジョワジーたちによる強者の論理を越えるヒントを数多く持ってると思うのです。

 我々日本人の立ち位置というのは先進国的な「勝ち組」価値観と、今や「経済合理性」によって傷だらけになりつつもかろうじて命脈を保ってる、アフリカやアラブともどこかで通じ合えるであろう「負け組」的なものが混じりあったとこにあると思うのです…。
 戦争もせずに民需だけで経済発展してきた戦後の日本に対して(←ある意味漁夫の利だった面も大いにあるのですが)、現地ジャマイカ人たちはリスペクトしておりました。「日本には世界に対し軍事的貢献が必要だ」なんぞと大声でほざいているのは、日本とアメリカの軍需利権当事者たちだけでしょう。特に海外の事情をあまり知らない日本人には、マスコミのそれらしい言説に騙されないようにしてもらいたいと思うんですよね…。

Maxi Priest - How Can We Ease The Pain


 アフリカ、特にサハラ以南の音楽やオーラル(声)を使った、個ではなく集団的な情報伝達を重視した文化のエッセンスに対して無知な陰謀論者たちによる悲観論を、僕は断じて受け付けられません。
 人類の苦痛を和らげるのは軍事力ではありません。もっと別な形でこそ苦痛を和らげることが出来ると思うのです。

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by darsana-te2ha | 2009-06-16 02:24 | 世界情勢
2009年 06月 08日
神門教授による市場上原理主義的な農業政策発言について一言。-2
「神門教授による市場上原理主義的な農業政策発言について一言。-1」からの続きです。)

 前回に引き続き明治学院大学教授(開発経済学、農業経済学)の「SIGHT」誌上でのご発言の、今回は国内農業に関してについて考えていきたいと思います。

SIGHT VOL.40(ロッキングオン刊) P90~91より
神門 このままじゃ、どんどんどん優良農地がショッピングセンターに化けてしまうし、どんどんどん産廃が捨てられてしまう。農家というと、素朴で、集落機能をきちんと維持していて……というイメージを持たれがちですが、そうしたノスタルジーや食糧危機説のような架空の論議の裏で、偽装農家や産廃業者はもう、ウハウハですよ。

 都市近郊の一部の問題ありな農家を取り上げ、それを全ての農家に当てはめようとしてるとしか思えない論理。はてどこかで見たことある手法だなと思ったら、郵政民営化の際に小泉・竹中両元大臣やその下にぶら下がってた御用学者たちが郵政公社職員や特定郵便局に対して使った論法じゃないですか(苦笑)。
 また耕作放棄地や優良農地の転用については、日本国内全体の経済政策から来る地方の過疎化や、地元の商店経営を無視した強引な大店法の施行などと密接不可分な問題でしょう。それを、耕作もせず安易に金儲けばかりを考える農家のせいだ、って構図にスリかえるのは、冷静に物事を観ていくべき学者としていかがなものかと思います。

同上 P93より
 食料自給問題も同じです。数字を上げるためには、農業補助金をがんがんばらまけばいい。でも、それでは農業を補助金依存の脆弱体質にするだけで、将来のことをまったく考えていません。
 それに、今、グローバライゼーションだ、日本の農業を輸出産業にするとか言っていますが、実際には国際基準すら考えていません。たとえば、日本政府はWTO事務局に、価格支持のための米の買い上げはしませんと通報していながら、平然とこの通報に反する買い上げをしています。また、自民党と民主党が競争でばらまき政策をしていますが、それもWTO違反になる可能性があります。
 WTOやFTA(自由貿易協定)にも後ろ向きで、日本から事態を変えていこうという意気も覇気も感じられません。要するに内弁慶的に農業振興のポーズをとりたがっているだけです。
 目先の甘言は農家をスポイルするだけです。

 確かに政府の農政にも問題ありだと思います。しかし神門教授の論旨というのは、短期的な経済効率という市場原理主義的な考え方を基に農政批判をされていることです。前回も書かせていただきましたが、工業製品と同列に農産品を扱うことの乱暴さをもっと自覚すべきでしょう。
 まあ市場原理主義者たちはそのことをネタに、リスクヘッジのために先物のようなデリバティブ金融商品を農産品や農地にもっとかけやすくするよう「規制緩和」せよとか言い出すんでしょうかね…。

 日本の優良農地は、不動産業者や外資を含めた金融機関に狙われているのでしょう。神門教授もご指摘のように農家だけに儲けさせておく手もないだろ、ってとこでしょうね。日本の富を更に収奪するために、その富が集中している優良農地を持つ農家を狙っているようです。そのための農業非従事国民に対するマスメディアを使った「撒き餌」(洗脳ともいう)として、今後、政治家や官僚の「上げ潮」派や田原総一郎氏あたりに神門教授が重宝されるかもしれませんw。


 以上の神門教授の論旨に対する反論に前回に引き続き関良基氏のブログから引用をさせていただきたいと思います。
田原総一郎と猪瀬直樹の「グリーン・ネオリベラリスム」 - 代替案より
穀物価格は乱高下します。価格が高いあいだ、条件不利地域でも企業経営が成立するように見えても、価格が下がればすぐに経営破たんし、農業労働者は大量解雇されるだけです。そんな派遣社員のような不安定なプレカリアートたちをこれ以上に増やして何が「雇用対策」でしょう。
(中略)
農水省の農地改革プランは、耳障りのよいように、耕作放棄地や遊休農地の有効活用が唱えられていますが、実際に予想されるのは、条件のよい低地の優良農地の賃借経営権を企業が買い占めることです。
 これは、それこそイギリスで発生したエンクロージャーに匹敵する悪夢です。既存の兼業農家が企業に土地を奪われ、不安定なプレカリアートの大軍となって不安定な労働市場に押し出されるだけです。こうなれば、「雇用創出政策」どころか、「国民総プレカリアート化政策」にすぎません。


 「農地経営を、利潤を求めない家族経営で行うのと、商業的利潤率を要求する企業経営で行うのとで、単位面積当たりでどちらが多く労働力を吸収できると思いますか」と質問すれば、小学生でも回答は分かるでしょう。猪瀬や田原がそれを分からないとしたら、小学校の算数からやり直した方がよいでしょう。

(中略)

 非資本主義的部門のもつそうした「ゆとり」が、社会の安定性を担保しているのです。それも奪われてしまったら、もはや息もできないような人間疎外が極限に達した「資本原理主義社会」になって、プレカリアートたちによる革命が起こるでしょう。

書評: 『自給再考 -グローバリゼーションの次は何か』(農文協) - 代替案より
第三世界では、IMF・世界銀行・GATTという三つの国際権力に対する批判が日増しに高まってきています。この論文で、自由貿易に対する批判のトーンが強いのは、おそらく、昨年12月のウルグアイ・ラウンドの妥結に対する私自身の危機意識の現れです。
 私にはIMFという国際機関は、「先進」国の高利貸し(銀行)に雇われて、第三世界諸国の首を絞めて恫喝をかけ、タンスの扉をこじ開けて借金を取りたてていくヤクザのようにしか見えません。また、GATTという国際機関は、あらゆる地域的個性を破壊して、「先進」国の独占企業体が作った画一的な製品を世界中に強制的に売りつけるための、押し売り連合のようにしか見えないのです。

 21世紀は20世紀的な経済効率性だけでは立ち行かなくなるでしょう。その表れが今回の世界的な不況じゃないんでしょうか。経済的な「無駄」が実はいろんな意味で有用であることを理解し応用していくのが21世紀の社会のあり方ではないかと思います。
 最後に神門教授及び「SIGHT」編集部の方々におかれましては、同じSIGHT VOL.40に掲載されておりました経済学者小野善康氏の下記のご発言を今一度お読みになっていただきたいです。

SIGHT VOL.40(ロッキングオン刊) P40~41より
 で、小泉さんの構造改革は、実際のところは全体のためではなくて、特定グループのための単なる利権獲得行動だった。誰のためかって言うと、それは「勝ち組」対「負け組」という対立構図の、勝ち組のためだけだった。なのに、これは日本経済のためだとか、効率のためだとか言って恩を着せたわけですね。
 それで、「今我慢すれば、明日は成長するぞ」って言ってればよかった昔と違って、今だと、一見倫理に反することをしなければいけない。不況で多くの人が我慢してるときに無駄に見える公共工事をやれとか、環境規制を強めろとかね。だから私は、「国土交通省にたぶらかされてるんじゃないか」とか「土建屋が喜ぶ」とかすぐ言われるわけね(笑)。だけど、一見無駄に見えることこそ、本当の効率につながるんですよ。
(中略)
 それなら(このデフレ不況を脱するために国内の需要創出のために政府が/引用社注)何をやるべきかっていったら、今民間が作ってないようなもので、なるべくみんなが喜ぶ物を作らなきゃいけない。そうすると、それって一般用語で言うと、無駄な物とか贅沢品なんですよ。
(中略)
だから、僕が言う無駄っていうのは、とりあえずはいらなくて、一見贅沢に見えるけど、それが実は無駄じゃないってことですよね。
考えてみたら60年代の高度成長も、田舎の姑が嫁に「私たちは洗濯は洗濯板やったし、子供のおしめもちゃんと洗ったし」みたいな、わけのわからないことを言って(笑)、洗濯機や冷蔵庫は贅沢だと言ったわけで、でも、それが欲しいという嫁の一念が経済成長を促したわけです。

(太字は全て引用者)

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by darsana-te2ha | 2009-06-08 13:29 | 世界情勢
2009年 06月 08日
神門教授による市場上原理主義的な農業政策発言について一言。-1
a0054997_0121754.jpg 先日「SIGHT」という雑誌に掲載されていた神門善久氏という明治学院大学教授(開発経済学、農業経済学)のインタビューを読みました。

 現在の農業に対する政府やマスコミの姿勢への問題提起は良いんですが、一部腑に落ちない内容があったので、今回はそのことをご指摘させていただきたいと思います。
 農業、特に開発途上国における農産物を工業製品と同じ輸出産品として見ることと、そのことから必然的に導かれる農産物の市場原理主義化による負の側面を神門教授は無視し過ぎではないかということです。

SIGHT VOL.40(ロッキングオン刊) P85より
神門 食料自給率問題で盛り上がること自体が病気なんです。たとえば、なぜ途上国のことを考えないのか、ということです。輸入を減らして我々の自給率を上げるということは、日本に輸出していた国の農業は打撃を受けます。しかも、日本人の多くは、欧米産の農産物ではなく途上国産の農産物を減らしたいと考えているはずです。つまり、「途上国の農業なんて潰してもかまわない」という偏狭な発想をしているのです。そういう先進国エゴのほうがよっぽど怖いです。


 長いインタビュー記事のごく一部だけですが、神門教授のお考えのエッセンスだと思われる部分を引用させていただきました。
 さて上記の神門教授のご発言に対して、自分の頭脳や文章能力では充分な反論が出来ないので、当ブログからリンクさせていただいている環境政策をご専門とされ、フィリピンや中国の農村地帯などでフィールドワークをなされてきた関良基拓殖大学助教のブログ記事の引用をさせていただきたく思います。

書評: 『自給再考 -グローバリゼーションの次は何か』(農文協) - 代替案より
たとえばメキシコやグァテマラの先住民族の小規模農業と、ブラジルやアルゼンチンの大規模農業がラテンアメリカ共同体内で競争を強いられることなど、みるも無残な結果しか生み出さないからである。
 工業のような収穫逓増産業は、その確立のためにある程度の規模の大きなマーケットが必要とされる。しかし農林業といった自然生態系に生産条件を既定された収穫逓減産業にとっては広域的マーケットは不要であり、小さな規模での地域循環が持続性の面からもエネルギー効率の面からももっとも合理的なのだ。


 また日本を含めた先進国向けの商品作物の栽培が、途上国の環境や伝統的な共同体に対し破壊的な作用があることもご指摘されております。

国際政治最大のタブー(関税政策)に挑む - 代替案より
いまインドネシアの熱帯林破壊の最大の原因は、油ヤシプランテーションの拡大であり、ブラジルの熱帯林破壊の最大の原因は大豆農園の拡大です。この2か国の熱帯林破壊により、年間11億炭素トンのCO2が排出されており、じつに世界の年間CO2排出の15%を占めるのです。それで、インドネシアやブラジル のヤシ油や大豆油などの植物性油脂を誰が買っているのかといえば、急激に輸入量を増やしているのが中国とインドなわけです。その中国もインドもWTO加盟 以前の1990年は植物性油脂など、すべて国産していました。食用油は、国産の大豆油やナタネ油で自給できていたのです。
 それがWTO加盟による農産物貿易を自由化によって、急激にインドネシアやブラジルのヤシ油や大豆油の輸入量を増やし、中国などすでに日本を抜いて世界一位の大豆輸入国になってしまいました。それがインドネシアやブラジルのさらなる熱帯林破壊につながっているのです。

 それで中国やインドが幸せなのかといえば、そんなことは全くありません。中国の大豆生産農家やインドの菜の花生産農家は、農業を続けてられなくなって困窮化しているのです。インドなどでは、菜の花農家や菜種油の搾油業者などあわせて300万人以上が失業し、路頭に迷ったという試算もあります。

 中国やインドが、再び国内農家の保護政策に転じ、国内農業を保護して大豆油や菜種油を自給するようになれば、国際市場からの需要は減少に転じ、インドネシアもブラジルもこれ以上熱帯林を農地に変える必然性は消えるのです。

 以上のような現実をご理解いていだいた上でも神門教授は
「つまり、『途上国の農業なんて潰してもかまわない』という偏狭な発想をしているのです。そういう先進国エゴのほうがよっぽど怖いです。」
などというオメデタイご発言をなされるおつもりなんでしょうか?
 神門教授の上記のご発言は、経済発展中の途上国への工業製品の輸出を増やしたい経団連あたりの経営者が聞いたら拍手喝さいしてくれそうな内容ではありませんかw。皮肉を込めて書かせていただければ、さすがCIAによるプロパガンダ誌ではないかとまことしやかに噂される週刊新潮(2008.10.8号)に掲載されただけの学者さんって気がしないでもありませんが…w。

 以下神門教授のご発言のうち国内農業についての部分について次回「神門教授によるの農業問題発言について一言。-2」に書かせていただきました。

(太字は全て引用者)

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by darsana-te2ha | 2009-06-08 00:09 | 世界情勢