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2006年 12月 22日
「近現代」に終わりは来るのでしょうか?~未だに続く奴隷制を支えた価値観。
 私たちが自明だとしている価値観や正義が、実は時代的・地域的に見て数ある価値観のうちの一つでしかないことが、多くの人々の中で明らかになりつつあるように思われます。そのことに気が付いていない裸の王様は、マスメディアや政治経済のお偉いさんたちだったりしませんかね。まあ、彼らには既得権益がありますから、今ある価値観の転換があっては困ってしまう立場にあるわけで、止むを得ないのかもしれませんけどね…(^。^;)。
 後述の奴隷制にひっかければ、彼らは宗主国に取り入ろうとする現地の奴隷商人、ってとこなんでしょうな。

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 個人的にボブ・マーリーをはじめとするレゲエを多く聴いてきたんですが、彼らの歌詞には、祖先たちが奴隷としてアフリカから大西洋をはさんだ遠方に無理やり連れて来られ、しかも自分たちの世代に至るまでの数百年間、辛酸をなめさせられてきた近現代の歴史に対する怒りが表現されています。
 アメリカ大陸の奴隷制には、ヨーロッパ、特にイギリスそしてアメリカが深くかかわってきたことは世界史の授業に於いても習いました。キリスト教のみが「文明」であるという自己中心主義を基礎とし、プロテスタント的な「合理」思想とユダヤによる商取引や金融の知識によってもたらされた蛮行だったのでしょう。制度としての奴隷制は終わったとされていますが、奴隷制を招いたような彼らの価値観ややりくちの多くは未だに残ったままなのではないでしょうか。他者、他民族を利用するにあたってはきめ細かにリサーチをするものの、物質的な利用価値以外に対する不感症ともいえる乱暴さです。


「千年紀末の神秘学」 高橋 巌著 角川書店刊 P108~111より
 彼(=シュタイナー)がいうには、そもそも十五世紀以後の人間は、前からたびたびお話している「意識魂」の時代を生きています。意識魂の時代とは、一口でいえば、世界についての判断の基準が、集団社会にではなく、一人ひとりの個人の中にある、と本能的に感じることのできる時代のことですが、その意識魂の時代の夜明けが十五世紀に訪れ、そしてその時代の昼が「現代」なのです。ですから意識魂という魂を生かそうとしないと、現代人は自分の中の時代衝動を生かすことができず、心のどこかで自分自身に不満を感じてしまします。
 教育を考えるときも、今の子どもの中に無意識の意識魂の衝動が働いているのに、教師や親たちの中にローマ帝国的な考え方が残っていて、中学生、高校生にも権力でのぞみ、自分に従わせようとします(新教育基本法!/引用者)。(中略)

 そういう意味での意識魂をいちばん早く目覚めさせた民族は、シュタイナーによれば、イギリス人とアメリカ人でした。ですからいち早く、偉大な近代思想、偉大な経済体制を形成して、それを全世界に普及させるという大きな役割を果たしてきましたが、しかしその同じアングロ・アメリカ人たちは古代ローマと同じ帝国主義的な衝動に突き動かされて、植民地を世界に求め、その衝動と意識魂の産物である民主主義、議会制民主主義と一つに結びつけました。意識魂が帝国主義的な権力思想と結びつくと、強力な国家エゴイズムを生じさせます。自分さえよければ他はどうなってもいいという考え方が、意識魂の中から生じてくるのです。これがヨーロッパ近代の一つの特徴です。そして日本の近代はヨーロッパそのもっとも悪しき側面を国家政策の中に取り入れて。今日までいたりました。
 議会制民主主義は、意識魂が自己満足をもつための最も効率のいい制度だということを考えずに民主主義や議会主義の理想を論じても、その本質が分かりません。意識魂は、個人の中にすべての価値判断の尺度を求めようとしますから、そういう個人意識が強くなればなるほど、国家のエゴイズムも強くなります。そうでないと、そもそも意識魂は発達しないのです。エゴイズムは個体主義の影の部分なのですが、その影にうながされて、イギリスは特に十八世紀の初め以来、アジアやアメリカ、アフリカでものすごい侵略を始めます。

 アジアの場合、東インド会社が設立され、十八世紀の七〇年代になると、インドで栽培されていた阿片を中国に売りつけようとします。イギリスは、資本主義の基礎を築く際に、インドの存在を最大限に利用しました。当時中国との交易には銀が必要だったのですが、中国から買いつけた膨大な量のお茶の支払いに使う銀貨を、阿片で中国から獲得しておけば、貿易が有利に展開します。そこでインドを通じて、膨大な量の阿片を中国に売りつけます(今や阿片の代わりにドル=紙切れを使ってアジアに対して同じような詐欺をやってるというわけですな…/引用者)。
(中略)
 阿片戦争の例を一つとってみても、イギリス帝国主義の政策の中には、意識魂の持っている影の部分の自己中心主義と、古代ローマ以来の法律主義といいますか、合法的権力主義といいますか、そういうものが新しい形で結びついています。阿片戦争からアメリカのベトナム戦争や湾岸戦争まで、アメリカとイギリスの行ってきたことの基本には、そういうおそろしい衝動が、キリスト教や近代文明の普及という「幽霊」で自己を欺瞞しながら、力を発揮していたのです。

 何度か当ブログに引用させていただいている山手氏がおっしゃったように、アラブというのは意識魂があまり発達してこなかった地域なのではないでしょうか? しかし、意識魂的な個人の幸福を第一義とするような考え方の限界が露呈してきた現在、逆に非常に重要な役割を担いつつあるのかもしれません。アラブでの一連のきなくさい出来事は、ハンチントンのいうような『文明の衝突』的な側面もあるかもしれませんが、これまで世界を覆ってきた価値観に変わって、新たな価値観が起こりつつあることの表れなのかもしれませんね。
 それは近現代において欧米列強にいいように蹂躙されてきたインドや中国の台頭、ということにも表れているように思われます。
 近現代の物質的繁栄を支えてきた個重視の考え方と、アジアに連綿と続く価値観との融合による新たな世界のパラダイムが表れつつあるのでしょうか? もしくは、世界がさらに利己的な物質主義に汚染され、地球そのものが危機に瀕してしまうのかの分岐点に、今、我々は立たされているのかもしれません。
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by darsana-te2ha | 2006-12-22 13:57 | 世界情勢
2006年 12月 21日
市場化・民営化推進主義者が官舎に住んでたこと自体おかしくねーか?
 タイトルでも書いたように本間教授、論理矛盾きたしてますよ。

 森永卓郎氏によれば、ここのところ進む新自由主義化は、これまで自らが「不遇」だと感じてた学界関係者による巻き返し的面も強いらしいですね。「我々のようにアタマがよくて政府や経済界にとって『役に立つ良好な』論文を発表してる者たちにもっと正当な『評価』~すなわちもっとカネと権力を!」ってことらしいですけど。ここのところの格差社会や、政府ナントカ会議に顔を連ねる学者さんがたを見ると、それなりに成果は上がってきたんじゃないですか?
 先だってのNHK「ワーキングプア」続編にちょこっとだけ出ていた八代とかいう国際基督教大学の経済学教授。サディスティックな典型的新自由主義的なご意見をノタマっていましたけど、本間教授が消えてもこういう御用学者がまだまだワンサといるようで、困ったものです(-"-)。

 しかし愛人はいくらで囲ってたんすかね? 月7万7千だかの家賃じゃ相場からすると安すぎませんか? その分愛人の懐に入ったのか、本人の懐を肥やしたのか? 際限無き欲得に翻弄された哀れな餓鬼畜生じゃないんすかね? もっともそんな仏教的世界観なんて「合理的」ではない、なんて一蹴してそうですけど。学者を名乗ってますが、お持ちの辞書には「恥」という言葉が無いようですね…。「金権教」に完璧にやられちゃってるようで…。

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by darsana-te2ha | 2006-12-21 14:07 | お金、政治
2006年 12月 14日
2006年は変化の年でしたが、果たして良い方向に向かっておりますでしょうか?
 師走のせいか、忙しくてなかなかブログの更新できません。
 で、今日は普段愛読してるブログからの転載を中心の書き込みとさせていただきます。

「ロシア政治経済ジャーナル」より。
中国とロシアは、アメリカが戦争をしなくても、遠慮なくドル体制攻撃に動くでしょう。
つまり、ロシアはルーブルやユーロで石油を売る。
中国は、外貨準備をどんどん多角化させていく。
この場合、イニシアチブは中ロにありますから、世界経済と自国経済に大打撃を与えないよううまくやるはずです。
アメリカは、ゆっくりと没落していきます。
アメリカには二つの道があります。

1、中東を支配し、中国を民主化しドル圏にとどめ、覇権国家にとどまる。
ブッシュが9,11後「今後20年戦争がつづく」といったのは、こういう長期ビジ
ョンがあったからでした。
しかし、多極主義陣営の工作により、ブッシュはピンチに陥っています。


2、世界恐慌を回避するために、自己否定し普通の国になる。
これが世界にとっての幸せ。
しかし、アメリカが没落すると中国が増長しますからね。
日本はこの辺のことも考える時期なのです。

「新井信介のホームページ『京の風』」より
ブッシュの周りの経済人にすれば、もう、十分に化石燃料で潤った、という意味もありましょう。
それよりも、この4年間で手にした莫大な資金をさらに生かすには、地球規模の環境対策に乗り出すことか、 途上国を、搾取の対象でなく、逆にどんどん太らせることで、資本を増やしていく、 という、資本の論理からの要請もあるのでしょう。

で、以上を、簡単に総括して言えば、

やっと、「力」の時代が終わった ことになります。

これからは、より遠くまで、見通せる洞察力や、目の前の人間の心理を読んで、お互いに、一つになれる和解点を掴み取れる悟性が、必要になります。

ただ、アメリカ人に、これがあるとは思えません。


私たち日本人は、日本建国の大聖人の聖徳太子 のことを彼らに教えてあげましょう。
原住民のインデアンを殺しまくって、武力で英国から独立し、アフリカ大陸から労働力を奴隷として輸入し、 しかも、中国にアヘンを売りつけることで、肥えていったWASPの人間に、本物の霊性とはなにか、実際に示して上げましょう。

で、こうした新しい事態(というより、新しい時代)が実際にスタートしていることを、私たちは、この冬至の日に、頭でも、全身でも、遺伝子でも、感じることになります。


 戦争をするカネとエネルギーがあるなら、世界中の貧困や環境問題、エイズ等の病に対して使っていくことは出来ないものか? と十代の頃からずっと思ってきました。しかしイラク戦争はじめ現在の世界を眺めてみると、現実はまるで反対の方向に進んでいるように見えます。本当に今21世紀なのか? という疑問がふつふつと沸いてきてしまいます。
 それは日本の政治経済の状況を見ても同じです。アメリカかぶれのサディスティックな政治・経済人や御用学者がデカイ顔をしています。小泉政権が終わり、ブッシュ大統領も中間選挙で大敗し、世界は変わりつつあることが少しずつ見えてきた2006年でした。ただ、油断はできません。2007年が、世界や日本の人々にとって少しでも良い方向へ向かっていける途端の年となりますよう祈っております。
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by darsana-te2ha | 2006-12-14 13:34 | 世界情勢
2006年 12月 05日
オカルト秘密結社メンバーがアメリカや世界を動かしているようで…-2
 前回、「オカルト系秘密結社メンバーがアメリカや世界を動かしているようで…-1」で紹介したようなスカル・アンド・ボーンズやフリー・メーソンといった近現代ヨーロッパやアメリカのオカルト秘密結社が、いかに我々の生活する社会に影響を与えているか、その本質的な部分を考察・指摘したのが、シュタイナー研究家・高椅巌氏による「千年紀末の神秘学」という本です。

「千年紀末の神秘学」 高橋 巌著 角川書店刊 P185~189より
 そういう権力的、唯物的な近代ヨーロッパ社会の基礎をきずきあげたのは、イギリス帝国主義ですが、その帝国主義は、十九世紀以降の産業社会において、キリスト教聖職者でも国王や官僚でもない第三身分、ブルジョアジーが中心となって大発展を遂げました。
 帝国主義がなぜ恐ろしいかというと、その基本にブルジョワジーの新しい体制があるからです。ブルジョワジーは、十六、十七世紀のころは新興の階級でしたので、自分たちの体制の核心部分に新しいヒエラルキアを組み込むために、オカルティズムの研究をしました。その意味でヨーロッパの新しい文化なり新しい精神なりの基礎にはオカルティズムがあり、そしてそのオカルティズムの代表がフリーメーソンなのです。
この神智学、人智学とフリーメーソンとの関係は、今日では曖昧になり、混同されています。

フリーメーソンのヨーロッパ支配

 まだ十八世紀のころの、ブルジョワジーのイデオロギーとしてのフリーメーソンは、ゲーテもヘルダーもモーツァルトもそのメンバーであったように、霊的な世界との関係をつける、純粋に精神的システムでした。ところがそのブルジョワジーが、十九世紀になって、帝国主義体制の主体となり、権力を握るようになった時、自分たちの文化の根にあるそのオカルティズムを、権力の道具につくりかえたのです。それが十九世紀以降のフリーメーソンの実態です。
 それ以来ヨーロッパには、さまざまな結社やオカルト・グループができて、今日のロータリー・クラブにまで及んでいます。その中心になっているのは産業界を背負っている人たちです。
(中略)
 フリーメーソンと名乗らないグループもあります。政治集団をつくったり、社交クラブをつくったり、労働団体をつくったり、先進国首脳会議をひらいたり、さまざまですが、基本的にはフリーメーソン系であることを見ないと、現代社会の本質が見えてこなのです。
 フリーメーソンには三十三とか、九十とかの位階があって、メンバーはその位階を一段一段上に上がっていきますが、このかたちくらい、典型的に権力を表しているものはありません。結社に加入して、何段階目化になったということは、すでに権力に組みこまれたということで、残るのは、いかにさらに上に登っていくかということだけです。そのトップにはどういう存在がいるかというと、オカルト的な文化教養を身につけた権力者がいます。
 その人たちは、大体すごい財産家です。財産家は、いかにして子どもにそれを相続させかが大問題です。ですから変な人間に自分の娘を嫁にやったら大変だとか、自分の息子の嫁には自分の家に見合っただけの財産家出ないと、自分の財産が分散してしまうとかという不安感につきまとわれています。たった数億の財産でもそうなのですから、それが何兆何千億という財産になったら、当然自分の財産をいかに子孫に伝えるかが大問題になります。
 オカルト結社のオカルトとは基本的に何なのかというと、ある人物がこの世で巨大な権力と財力を身につけたときに、自分が手塩にかけて育てた人材と財産を死後になっても管理するためのシステムなのです。自分が死んだ後でも、自分の権力を失うことなく、死者として、いかにこの世に遺した人々に影響を与えうるか、いわゆる魔術というのは、基本的にはそのことをめざすのです。権力者が魔術儀式に関心を持つのは、そういうところからきています。
 結社のトップは、魔術的な儀式の中で、霊媒を通じて語る死者の言葉にしたがって、態度の決定をします。結社とは自分が死んだら、自分が霊媒をとおしてこの世を支配できると思えるようなシステムなので、金持ちになり、権力を身につければつけるほど、結社の存在が重要になってくるのです。

 このような結社が今日いろいろなかたち存在しています。私たちが無意識に、あるいは感情の次元で唯物主義者となり、権力主義者になりますと、自分の周囲のそういうヒエラルキアになんとなく惹かれていくのです。たとえば身分の高い人のそばに居れば、その人と親しくなって、その身分に自分を近づけたいと思います。その人の中に権力主義と唯物主義があるから、そういう気持ちになるのです。
  法華経にはおもしろいことが書いてあります。自分を信頼できない人は、何をしたらいいかというと、まず第一に国王や貴族に近づかないことだ、というのです。法華経にはちゃんとそういうことが書いてあります。ところが今の時代の人びとの中で、自分は良心的な市民であり、物だけで生活しているのではなく、文化も教養も大事だ、と考えてる人は、心の奥底では権力主義者なのです。そして権力主義者であれば、必ず同時に唯物主義者なのです。これは間違いありません。そういう唯物主義者は必ず、社会の中には立派なヒエラルキアがあって、その中に組みこまれれば自分の身は安全だと思い、そのヒエラルキアに組みこまれたいと思っています。そのようなヒアラルキアは大企業という形でも存在します。そしてその企業が大きければ大きいほど、国際的な性格を持ち、そして国際的な性格を持つと、必ずフリーメーソンのような結社の支配を受けるのです。
 こういう唯物的な世界が今日のヨーロッパ、日本を覆い尽くしていて、われわれの中に権力主義と唯物主義があるということをまず確認したかったのです。
 それが確認できれば「悪人正機」注1)で、われわれが仏教と結びつく縁ができ、第八領域注2)から脱する可能性が生じます。そしてそれを意識しなければ、このまま世界は破滅する方向へ向かってしまいます。

注1)悪人正機=自らが他の誰より悪人であり、現在が他のどの時代より悪い時代だと認識し絶望したときに初めて、逆説的に仏の救いが訪れるといった大乗仏教の考え方。

注2)第八領域=正常な進化の七段階から外れた状態のこと。シュタイナーは現代が第八領域に入ってしまっているものと認識していた。

 スカル・アンド・ボーンズは、ヨーロッパではなく19世紀アメリカで立ち上がった結社ですが、その成り立ちを見てみると、フリーメーソンと同じように自らの財産や権力の維持拡大を目的としたオカルト結社なのでしょう。

 日本の政治経済のトップたちによる、ここのところの売国的でサディスティックなやりくちを見ていると、彼らは既に、欧米を中心とするオカルト秘密結社のヒエラルキアに深く組み入れられてしまっているのかもしれませんね。
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by darsana-te2ha | 2006-12-05 19:01 | 世界情勢
2006年 12月 05日
オカルト秘密結社メンバーがアメリカや世界を動かしているようで…-1
 ブッシュ親子始め、アメリカの政治経済の支配層は、なんらかのオカルト秘密結社に関係してるそうですね。
 パパ・ブッシュ及びブッシュ現大統領も「スカル・アンド・ボーンズ」という秘密結社のメンバーだそうで(wikkipediaにはこんなふうに書いてあります)。


「MILLENNIUM 『ブッシュ父子と秘密結社スカル・アンド・ボーンズ』」より引用。

 スカル・アンド・ボーンズは、19世紀にイェール大学でできた秘密結社で、現在でも(少数の例外を除き)WASP(白人・アングロサクソン・プロテスタント)中心の徹底した白人至上主義エリート集団である。数ある秘密結社の中でも、米国社会に最も強い影響力を持ち、CIAやアメリカ法曹界や金融界や学界に巨大なネットワークを持っている。

 もともと、イギリスのロスチャイルドの肝いりで阿片貿易に参加し、巨万の富を得たニューイングランドの有力商家が中心となって作られた結社で、メンバーには、ホイットニー、ロード、フェルプス、ワッズワース、アレン、バンディ、アダムス、スティムソン、タフト、ギルマン、パーキンス(第1グループ)、ハリマン、ロックフェラー、ペイン、ダヴィソン、ピルスベリー、ウェイヤハウザー(第2グループ)などのアメリカを実質的に支配している家族が含まれる。シフ、ワルブルグ、グッゲンハイム、メイヤーなど、ドイツ系ユダヤ人移民も近づこうとしたが、ニューイングランドのWASPとイギリスのユダヤ人社会との仲介役として受け入れられるだけで、内部のメンバーにはなれなかった。 

 中心の中心にいる第1グループの家族は、ほとんどが17世紀に最初にアメリカにやってきたピューリタンの末裔たちで、名門中の名門である。第2グループは、最も初期の入植者の家族ではないが、18世紀から19世紀に巨万の富を得た名家だ。 

 スカル・アンド・ボーンズの目的は、国家主義に基づく「新世界秩序」の創造である。

 これは、スカル・アンド・ボーンズの創立者ウィリアム・ハンチントン・ラッセルが1831-32年にドイツに留学し、当時流行していたヘーゲル哲学を学んだことに由来する。 

 当時プロシアにおいて人々は、ナポレオンとの戦争に破れたのは、兵士が自分のことしか考えない利己主義者だったからだと考えていた。そこで、ジョン・ロックとジャン・ルソーの思想を取り入れた新しい国家中心主義教育が編み出された。ジョアン・フィヒテは、『ドイツ国民に告ぐ』の中で、「子供たちは国家によって支配されるべきである。彼らは、何を、どのように考えるかを、国家に指示してもらわねばならないのだ。」と述べた。

 フィヒテを継いだのがヘーゲルだった。彼は、「我々の世界は理性の世界である。国家は『絶対理性』であり、『世界を歩む神』であり、『最終目的』である。市民は国家を崇拝するときにはじめて自由になる」と説いた。このヘーゲルの神格化された全体主義・中央集権的国家の実現と、アメリカを中心とする世界秩序の再編こそがスカル・アンド・ボーンズの理念となったのである。

(中略)

 スカル・アンド・ボーンズが世界秩序の再編のために用いるのは、ヘーゲル主義者らしく、「破壊を通しての創造」である。ヘーゲル思想の子孫であるマルクス主義者やナチズムと同様に、安定した社会の中に問題や事件を起こし、既存の秩序をいったん破壊する。そして、その問題解決の過程で、自分たちにとって望ましい新しい理想の秩序を作り出すのである。これは、ヘーゲルの弁証法的歴史発展説に則った方法で、既存の秩序にそれに反する力をぶつけることによって、対立を作り、その対立を解決する中から新たな調和を生み出そうとするのである。マルクス主義者もヒトラーも暴動や騒乱、テロを起こし、社会に揺さぶりをかけ、一度混沌を作り出した。1880年代、ロシア革命前の時代に起こった大規模なユダヤ人迫害(ポグロム)の背後には、マルクス主義者の煽動があったことが資料から明らかである(Material dlya Istorii Antievreiskikh Pogromov v Rosii, II, Gosdarstvennoe Izdateljstvo Petrograd, 1923)。日本においても、松川事件や三鷹事件など、共産主義者によると見られる社会不安を引き起こす事件が数々起こった。ミレガンは次のように言う。「スカル・アンド・ボーンズのメンバーは、歴史の弁証法的発展というヘーゲルの思想を信じている。彼らは、テーゼ(正)に対してアンチテーゼ(反)を作り、対立を制御しながら、あらかじめ定められたシンセシス(合)を導き出すのである。彼らの作り出すシンセシスとは、新世界秩序である。この秩序において、国家は絶対であり、自由は国家に服従する個人だけに与えられるのである。」

 実際、スカル・アンド・ボーンズの有力なメンバーであるブラウン・ブラザース・ハリマンやモルガン保証信託は、ヒトラーやロシア革命に資金を提供した。ロシア革命について、ミレガンは次のように述べている。「アヴェレル[・ハリマン]は、連邦法を無視して、革命直後にソビエト連邦に投資した。投資会社である[モルガン]保証信託とブラウン・ブラザース・ハリマン――これらはどちらもスカル・アンド・ボーンズのメンバーに支配されている――は、共産主義者ロシアの初期の融資に関わっている。」

 ブラウン・ブラザース・ハリマンは、スカル・アンド・ボーンズのメンバー9人を出資組合員として引き入れた。その中でも有名なのは、ブッシュ前大統領の父親であり、現大統領ジョージ・ブッシュの祖父である、プレスコット・ブッシュである。


 引用させていただいたサイトはキリスト教系のサイトで、ちょっと失礼な言い方をさせていただくと、けっこう「いっちゃってる」記述がたまに見られるのですが、スカル・アンド・ボーンズ研究家クリス・ミレガンの記事を元にした上記の話は、かなりの部分真実ではないかと思われます。このようなおどろどろしいオカルト結社の意向が世界の政治経済の在り方に大きな影響力を与えていることに薄ら寒さを覚えます。イラク戦争もオイルダラー防衛戦争的な実務的な面と、思想的にはネオコンによるアメリカ=イスラエル至上主義的拡張主義と、上記のヘーゲル主義的な対立創出によるもの、とすると説明がつきやすいですもんね。
 以前書いた「ポスト資本主義社会への産みの苦しみ、なのかな。」に引用した山手氏の主張とも共通した内容ですね。
 戦前の日本を、国家神道という非合理的な思想をもとに築かれた体制と糾弾した当のアメリカ人たちそのものが、オカルト集団の影響を強く受けてたわけですからねえ。困ったもんです。

 このようなオカルト秘密結社は16~17世紀にヨーロッパを中心に勃興したブルジョワジーという新興階級と密接不可分なものだそうです。特に19世紀以降植民地支配や産業革命により得た巨額の財産によって力をつけたブルジョワジー階級者たちは、自分たちが得た財産や権力を自らの死後もコントロールしたいがためにオカルトシステムを研究し利用したとか。そのへんについては「オカルト秘密結社メンバーがアメリカや世界を動かしているようで…-2」に続けます。
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by darsana-te2ha | 2006-12-05 17:06 | お金、政治
2006年 12月 01日
国境を超えた軍事ケインズ政策と、新自由主義を超えていくためのケインズ理論の有効な利用法etc..。
 愛国的な論客の方々が嘆く、かの日本の国富による大量のアメリカ国債買いとは、見方を変えると国境を超えたケインズ的需要創出政策だったのではないでしょうか?(例=イラク開戦に合わせて財務省が行ったという三〇兆円の不自然な円売りドル買い等) 

 ただ、それはドル市場が今後も広がっていくことで、そこからもたらされる利益が日本に還流してくることを前提にしたお話なわけで、イラクでの失敗、ロシア・南米・イランによるドル基軸体制への攻撃が本格化してきた今後、アメリカに撒いた日本のお金がこれまでのようにドル通貨圏の規模や需要を拡大させ日本に還流してくるのか大いに疑問です。 そろそろ、ドル基軸通貨体制崩壊によるドル市場の縮小も視野に入れた、次の時代のお金の撒き方、ドル市場のみにたよらない需要創出、利益還流のさせ方を考えるべき時ではないでしょうか?

 同時に国内においても、ひたすら効率を追求していくことで発生してくる、いわゆる勝ち組企業への寡占化、集権化が、国内==特に地方の経済を疲弊させている現状に、もっと疑問の声を上げるべきではないでしょうか。都市部においてもフリーターや中高年労働者といった周縁部が疲弊してきているようです。もはや怒りの声さえあげる気にならないと言ってもいいような状態の方々も身の回りで散見します。
 国内需要が増大して行かない限られたパイの中で、コスト削減の効果的な方法として集約的にモノや情報を管理するようになってきたことの結果でしょう。

 統制経済に戻せとはいいません。ただ、ここ何年かに「構造改革」が推し進められ、投資資金の流れを市場にまかせることで起きたことは、人々の欲望の変化のスピードに翻弄される実経済市場の不安定化です。そんなリスクの高い実経済への投資よりも、手っ取く利益の上がる金融市場へ投資資金が流れていき、それが更に金融市場への資金の吸引力にもなってしまっているという悪循環です。例えばドル国債を購入することで、ドル為替の急激な低下さえなければ年率5%の利子を獲得できるわけです。日本国内の実経済に投資しても、過剰供給気味でデフレ圧力の高い中、しかも「構造改革」の邁進によって環境の急激な変化の可能性が高い中で、企業や投資家たちは配当はおろか資金の回収にさえも不安を覚えてしまうでしょう。はたしてそんなところへ安心して投資をしたいと考えるでしょうか? それこそがケインズのいう「長期期待」の欠如ということでしょう(冒頭に挙げた有効需要の創出のための財政出動政策だけが、ケインズの考えではないということだそうです←後述の佐伯啓思氏による)。
 (話を戻して)企業や投資家のリスク心理を和らげ実経済への投資意欲をるためにも、三角合併の許可などという金融重視の政策などではなく、政府による国内実経済の成長の可能性を感じさせるような方向性の提示(ポスト工業化社会に突入しつつある21世紀の日本人の国民性にあった、しかも循環型社会に適応するような分野への需要の創出や投資に対する減税、インフラの土台作り等)こそが、投資資金を金融市場から国民の生活の場へと流れを変えさせる、政府による有効な手段だと思われますが、如何でしょうか。


「成長経済の終焉 資本主義の限界と『豊かさ』の再定義 佐伯啓思著 ダイヤモンド社刊 P67~69より

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ここで描き出したケインズの見方は、アメリカ経済学の教科書の中で出てくる有効需要の理論とは大きく異なったものだ。上の簡単な説明からしても、ケインズ理論が短期的なものであり、ただ財政政策を唱えたものであるという理解がいかに浅薄なものであるかは明らかだろう。
 ケインズ理論の核心は、短期であるどころか、長期的なものである。長期の経済の動揺がいかに現在の経済を崩壊させてしまうかという点にあった。長期の安定した枠組みが崩れた時、長期の実物経済から短期の金融経済へと投資家の関心が移り変わってしまう。ここにこそ経済停滞の最大の理由がある。経済活動の「長期」と「短期」、そして「実物経済」と「金融経済」のバランスが崩れてしまうのである。ところが、「構造改革」や金融を中心にした市場競争化こそは、このバランスを崩すものだった。

(中略)

 また、ケインズは、無条件に政府の需要管理を唱えたわけではない。もっと重要なことは、市場の長期的な不確実性を減少することで、民間企業のアニマル・スピリット(将来のリスクを引き受けつつ新たな事業計画を立て、技術開発を行い、市場を開拓し、積極果敢に投資を敢行する精神のこと/引用者注)を発揮できる条件を生み出すことであった。同様に、金融への投機が、経済を短期的な視野のもとに置いてしまい、非生産的な方向へ導くことを彼は憂慮した。だから、彼は金融の自由化には慎重だったのである。
 このようにケインズ理論の中心的な論点は、決して、財政政策による短期的な需要創出というものではない。むろん、財政政策による重要管理もケインズ理論の重要な帰結であることは疑いないが、それのみがケインズ理論でもなければ、その核心でもないのである。にもかかわらず、それをマクロ理論の主軸に置いたアメリカン・ケイジアンのケインズ理解はあまりに一面的というほかにない。そして「構造改革」論が攻撃するのは、あくまでこのアメリカン・ケイジアンであって、ここで述べたケインズ理論の核心ではないのである。(太字=当ブログ管理者)


 競争の自由の名のもとに、結局資金力の強い企業による寡占化、中央集権化(=東京一極集中化)へ向かってしまっている現状の行き過ぎた新自由主義的経済運営に、一日も早く終止符が打たれることを切に願っております。
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by darsana-te2ha | 2006-12-01 01:01 | お金、政治