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2006年 08月 05日
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アメリカの場合、南北問題で一番弱っているのは、コカインの問題です。コカインは南北の衝突の現われですね。アメリカとかヨーロッパが、中南米をプランテーション農業のように、モノカルチャーのような形で、一方的に現地の人たちの生活様式を破壊してしまったために、貧困の状態になっているんですね。しょうがないので換金作物に頼るしかない……ほかのモノカルチャーもアメリカやヨーロッパの大企業にプランテーション農業で押さえられていますから。非合法のものしか残っていなくて、しかもてっとり早くお金になるコカインに走ってるわけです。ですからあれは南北問題なんです。累積債務も確かに南北問題ですが、その裏返しですよね。

これはアメリカとしても、もう誤算をしているんです。コカインを取り締まっても意味はない。モノカルチャーを壊して、本来の自然発生的な農業、林業、漁業、自然発生的な手工業、そして自然にバランスした農村とか都市をつくることに力を貸さなきゃいけないんです。元に戻してあげなければいけない。 コカインをつくっているのはペルーで、それを精製しているのがコロンビアという図式になっていますよね。中南米の人は、アメリカもヨーロッパも都合のいいところではお金を貸しても、根っこにおいては助けてくれないことを知っていますから、非合法な活動をするんです。解放区をつくってしまう。そのことは、さすがに西欧社会から派遣されているローマ法王庁の牧師たちも、もう西欧的な教会の原理では救うことができないと見極めて、第三世界的な、毛沢東思想的な解放神学を掲げて政治運動にまで走っているでしょ。明らかに南北問題は、全地球上に火がついているんですよ。単なるイラクの問題だけではない。そうなると困るのはソ連もアメリカもECも、表面的には日本も同じなんですね。先進国は全部それに巻き込まれる。

ヨーロッパでも東欧と西欧では、明らかに発展段階が違う。スペインも違うでしょうし、イタリアでは国内に南北問題があります。イタリアの南部は開発が遅れていますから。ですから今、当面していることは、資本主義、社会主義ともそうですが、きめの細かい地域間の交流が必要になってくるために、結果的に現われた歴史的なフィードバックですね。歴史的なエンカウンターです。発展段階の違ったところが衝突し、摩擦を引き起こし、それでも交流しなければいけなくなりますから、フィードバックします。クロスオーバー、フュージョンが起こってくるんです。

 以前は本音ではなく、タテマエのアルゴ・ネットが強い時代ですから、古い世代が新しい世代を取り込んで教育し、馴化する形で適応させることによってコントロールしてきた。ところが今、各世代ごとにみな本音を出す本音の時代、ライブ・ネット的な時代に近づいていますから、当然、世代間のエンカウンターという姿になったと思うんです。世代間の違った原理を、アイデンティティ、リアリティをそこに共存させなければいけなくなったんですね。それどころか、今までの原理と違って、古い世代に新しい世代が合わせろと教育する時代から、逆に新しい世代に古い世代が合わせなければいけない傾向に今、切り替わっている。新しい世代が強くなってくる原理は、宇宙的には当然のことですね。本音のほうが強いんですから、何を言っても。ちょうどさっきの東西の関係でも、資本主義、社会主義を含めて、ソ連とかEC、アメリカ、日本を含めて、アラブのイスラム原理のほうが強いと自信をもっている理由はそこにあるんです。より本体論に近いほうがパワーがある。宇宙の法則により近いという自信がありますから。同じことで世代間のこれからの軋轢で見逃してはいけないことも、同じ原理なんです。新しい世代ほどオントロジーに近いんです。より本音的ですからね。

本音はどこから出てくるかといえば、身体の中から出てくるんですから、明らかに身体の中のオートノミーです。これは、宇宙的にはよりライブ・ネットでしょ……日常の生活様式の一番根っこになるのは、心や身体ですから。心や身体の原理をそのままズバッと生で出そうと、年々歳々、より生の形で出してきているのが、今の世代の特徴です。ですからどう見ても新しい世代のほうが強い。

by darsana-te2ha | 2006-08-05 02:24 | 世界情勢


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